アーユルヴェティ子の、美と健康のためのもがき

40代女性がおくる美と健康のためのブログ。アーユルヴェーダ、シャンプー、化粧品、食、旅のこと等

食中毒の話

あれは17年前。私と友人は観光でタイのプーケット島をおとずれていた。
友人は仕事の後すぐに深夜便に乗ったので、体の抵抗力も落ちていたのかもしれない。

1日目の夜、島で一番にぎやかなパトンビーチのソイ・バングラで食事をとることにした。ちなみにどのくらいにぎやかかというと、ネオンがギラギラし、少し横道に入ると、下着姿のお姉さんたちがポールダンスを踊り、道を歩けば「アジノモトー!」と意味不明な客引きの声がかかる。
そこのショッピングモール、「オーシャンプラザ」に、タイスキの店があり、おいしいと評判だった。
私達は初日の晩餐をそこで食べた。出汁がよくきいた海鮮しゃぶしゃぶで、清潔な店内でおいしくいただいた。

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だがその翌朝、友人は腹部の激痛をうったえた。胃を槍でつつかれているように痛いと。
ホテルのフロントで、医者は30分後でないと無理と言われた。どのみちこれからピピ島へ行くのに、送迎がくるので、その時に病院に連れて行ってもらうことになった。

ついたのは、現地の人しか行かないような小さなクリニック。英語は話せるDrのようだが、こちらは英語が話せない。でもダイソーの指さし会話帳や電子辞書で頑張ったよう。診断は「フードポイゾニング」=食中毒。昨夜のタイスキにあたったようだ。

私は全く平気なので、不思議だった。その数年後、実は口に入れた魚が、まだ火が通りきっていなかったことを打ち明けられた。当時は申し訳なくて言えなかったらしい。
私の方も、一日島内観光なんてプランを言わず、ゆっくりエステにすればよかったと申し訳なかった。

薬を3種類もらって、少しマシになったようだけど、まだ油断ならないようで、ピピ島行きの船の中でも、胃をかばうように息をしていた。
ちなみにもらった薬は、下痢止め、菌を殺す薬、ORS経口補水薬。

ORSは飲む点滴のようなもので、アクエリアスとかに近そう。ない時は、水に砂糖と塩をまぜたものを飲むと良いとか。脱水を防ぐことができる。

島について、今は津波でなくなってしまった「ピピプリンセスリゾート」のコテージで横になる友人。私はパンケーキ(ロティ)を買いに行き、ほんの少しだけ食べられるようになった友人にもおすそわけ。でも本当はまだ食べたらダメだと思う。
その夜、ピーピーベーカリーというトンサイベイにあるパン屋で夕食。そのころにはすっかり元気になり、パンもおいしく食べた。

3日目、シュノーケリングツアーにも参加できて、すっかり元気になったと思っていたら、4日目の昼頃からまた腹痛が復活しだした。

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ビーチで、ピピ島の日本人好きな有名人、ダムさんと一緒にのんびりしていたが、コテージにもどって横になる。本当に苦しそうで、私がうっかり横で食べてしまった、ツナチーズ味のロティのにおいも追い打ちをかけ、夕方になっても治らなかった。
強制嘔吐を試みようと、イソジン原液でうがいをして、気持ち悪くなったところで吐いてもみたけれど、やはり胃は痛いまま。

島のビューポイントへ行くガイドの予約をしていたので、フロントで事情を話すと、病院に行った方がよいと言われ、友人は病院へ、私は友人の分のカメラを持ってビューポイントへ行く。
友人といったん分かれてガイドと歩いていると、簡素な人力の荷車に乗せられた友人が通り過ぎる。救急車だ。これには通行人の欧米人達もおどろいている。友人は、胃が痛いのと、状況がシュールすぎるのとで、顔をひきつらせて、愛想笑いをしていた。

その後、私はなんとか日が沈む前に山頂でサンセットの写真をとり、友人も無事島内の病院から戻っていた。
荷車 救急車に乗っている時、いろんな人から、「ジャパンジャパン」と声をかけられ(どんな声のかけ方だ)、島のクリニックのDr.には、プーケットで処方された下痢止めがダメで、便通を止めたせいで、毒が体内にとどまって再発してしまったのだと聞いたそう。
食中毒になった時は、便通を止めないように気をつけたい。

また次の日には、かなり調子が良くなっていたので、予定通りプーケット行きの船にも乗り、食事も辛い物でなければ大丈夫だった。
帰国後、空港で検疫を受けて、無事帰宅した。

友人はその後1年間、タイスキの映像を見るだけで吐き気がしたとのこと。これは行動分析でいう古典的条件付け、あるいは嫌悪条件づけになるが、2年位すると、また再びタイスキが食べられるようになったとか。

 

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