アーユルヴェティ子の、美と健康のためのもがき

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コロナ禍での入院生活&全身麻酔の感想

去年インドにまで行って、筋腫を小さくしようとしたけれど、現状維持すらできずに大きくなってしまったので、コロナ禍だけど腹腔鏡手術をした。
もしかすると、先延ばしになるかもだったけど、幸い病院から感染者も出なかったので、予定通りで。

 

コロナ禍での入院生活

もちろん面会は基本禁止。荷物だけ事務員さんが受け渡しする。手術の立ち合いの時だけ5分位外部の人と1人だけ会える。べつに死ぬわけじゃないし、5日もすれば退院だから構わないのだけど。
しかし中には1カ月位入院されている方もいて、家族や友人との面会なしの生活は暇そうだった。そのせいか、私のいた病室は毎日夕陽を見ながら団欒するようになり、すっかり仲良くなった。
便通の具合、ガスは出たか等、看護師さんとの会話は筒抜けなわけで、我らに隠し事等ない(笑)
ただ入院が長い人は、他が退院する時寂しそうだった。
個室を希望したけど、コロナ感染の疑いが出た時用においているらしく、相部屋だった。疑わしい時は個室を減圧にして使うそうな。
ベッドの間隔も1.5m以上、病室内もマスク着用で、問題なさそう。
しんどくてぼーっとしていることが多かったけど、元気がない時はラジオ、ラジオが一番負担にならなくておすすめ。テレビはお金かかるしつまらないから見ない。元気が出てきたら読書、たまに廊下を散歩。術後のサクサク歩けない体でのゆっくりの散歩は、程よいアクティビティー

 

 全身麻酔の感想

はじめて全身麻酔をしたのだけど、かかる時は、いよいよ手術だと緊張感MAXのところに、腕から麻酔が入り、ふわふわして気持ちがいい。
そう思ったら意識がTVの電源を落とすかのようになくなった。本当に何もない、死ぬ時ってきっとこんな感じだろう。
気づいたら、ちょっと眠ったような感じで、夢を少し見たところで、ああこれは手術終わって麻酔覚めてきたなと分かった。息を吸わなきゃと思って吸うけど、入ってこない。あれ?もう一度、と思うがやはり吸う空気が無い。でもどこからか空気が肺に入っている感じはするので、大丈夫だと感じる。3呼吸目位から少しずつ吸えるようになった。おそらく口の管抜いているところで、鼻から空気入れてたのだと思う。
同時位に、「終わりましたよー」と言われた。
はじめは身体の感覚が鈍くて、痛みの具合を聞かれてはじめて、そういえばいくらか痛いと気づく。もちろん痛み止めはすぐに追加され、一瞬で効く。
「吐気はありますか」と聞かれて、そうえいばムカムカすることに気づく。即座に吐気止めも入れてもらい、吐気もなくなった。
医者は事前説明では、ある程度痛みは仕方ないとか、リスクばかり言って不安を煽るけれど、実際はしっかり痛み止めも使われる。
目をあけたいけど、まぶたが重すぎて全然開かない。仰向けのまま体が浮いたり沈んだり、ペラペラ服がめくられたり、布らしきものをかけられたりした後、私の体はコーナーらしき所をいくつかターンし、あっというまに懐かしい光の所に着いた。
この光はきっと元の病室だ。瞼は開かないが、手は伸ばせて、テレビ台の上のリップクリームを手探りした。もっと分かりやすいように整理しておけばよかったと後悔した。
しばらく眠って、しっかり目があくようになったのは2時間後。看護師さんが度々体温を測りに来る。向かいのベッドの方も術後で、吐気がおさまらないよう。
私はほぼ無痛、吐気無しだが、体を動かすとイダダダダとなるので、じっとする。ちなみに硬膜外麻酔は併用していない。横向けの姿勢になったとたん、異様に脇腹が痛むので(たぶん気腹痛といって、手術時に入れたガスで腹壁が圧迫される)、仰向けからほんのわずかの角度しか動かせない。看護師さんが寝返り用の背中枕を挟んでくれたが、ベッドが狭くなるだけで無い方がマシなような。
あと体中管がつながっている。腹筋の力はほぼゼロ。足元はフットマッサージ機がついていて重く、ほとんど身動きできない。体の自由がないというのは、一晩であっても苦しいもの。
そして術後6時間後、深夜ではあるが、すっかり目がさえて全く眠れない。もしここで大地震が起きたら、一生身動きできない体になったら等、よからぬことが頭をよぎる。アゴがガクガク震えるが、発熱による悪寒なのかこわくて震えているのか分からない。体もしんどいが、気持ちもしんどい。瞑想法をマスターしておけばよかったとあとになって思う。

心電モニターのアラーム音が鳴り止まない。何故鳴っているかは不明だけど、そんなに問題はなさそう。同室の人はうるさくないのか心配。

そして喉がカラカラに乾く。「今日から俺は」でみつはしに騙された今井が、とじこめられて喉がカラカラになっていたけど、その今井の辛さがよく分かる程。
小さな吸い飲みと洗面器を使って、うがいをするしかないが、首だけを起こす必要があり、そんなに頻繁にする元気もない。ベッドを起こしてもらうにも、そんなに看護師さんを呼ぶのも気が引ける。せめてベッドのリモコンが手元にあればいいけど、足元にある。この時の足元は、とうてい自力では届かない距離だ。そこにあるということは、勝手に触ったらいけないのだろうと諦める。

術後の夜は長い。時計を見ては、30分しか進んでおらず、後悔してもまた時計を見て、もっと後悔する。
同じように術後のことを、誰かがブログに書いていた。「明けない夜はない」 今どのブログか探しても見つけられないけど、この言葉がなければもっとつらかっただろう。誰だか分からないけど、ありがとう。
そう自分をはげまし、つらい、長い長い夜はようやく明けた。この時の朝の光はとても美しく、これほど朝日が嬉しかったのは初めてだった。
夜中よりも少し体も動く気がして、ベッドの柵をたよりに、腕の力で少し起き上がってみる。わーい、起きれたー、達成感! ! \(^o^)/
本当は8時半の医師の回診で許可が出るまで動いてはいけないし、起きてるのもしんどいのでやっぱり横になる。8時半には水を飲む許可もでるだろう、あと3時間。
しかし気分的には楽だ。自由に体が動くって、なんて素晴らしいんだろう(まだ立てない、歩けないけど)
老後も寝たきりにならず、ピンピンコロリがいいなと思う。一晩の拘束でこんなに辛いのに、もっと大変な病気の時はどんなに辛いことか…

 

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